老舗切削加工業におけるGoogle Workspace活用とデータ分析の重要性
昨年12月からサポートさせていただいている老舗の切削加工業のお客様のDX推進について、現状と課題、そしてその解決に向けた取り組みをご紹介します。
Google Workspace導入の現状と課題
お客様は、業務の効率化と情報共有の促進を目指し、Google Workspaceを導入されています。
しかし、現状を詳しく分析していく中で、以下のような課題が明らかになりました。
スプレッドシートやExcelのワープロ化
本来、データ管理や分析に強みを持つGoogle スプレッドシートやExcelが、単なる文書作成ソフトのように利用されているケースが散見されました。
これでは、表計算ソフトが持つ本来の機能が十分に活用されず、集計や分析に余計な手間と時間を要してしまうのは当然と言えるでしょう。
課題解決へのアプローチ:関数カウントによる効率化度合いの可視化
この課題に対し、私が着目したのは、スプレッドシートやExcelで実際に使用されている関数の種類と数です。
関数の利用状況を把握する
もし、特定のシートでほとんど関数が使用されていなければ、それは単なる表形式の文書として扱われている可能性が高いと考えられます。
逆に、SUM関数やAVERAGE関数、VLOOKUP関数といった集計や検索系の関数が多用されていれば、そのシートはデータ分析や業務効率化に一定の効果を発揮していると推測できます。
効率化の第一歩
そこで、現在お客様が利用されているスプレッドシートやExcelファイル全体を対象に、各シートで使用されている関数の種類と数をカウントする仕組みを考案しました。
今後の展望
この関数カウントの結果を分析することで、どのシートが効率的に活用されているのか、あるいは改善の余地があるのかを定量的に把握できると考えています。このデータに基づき、
- 関数がほとんど使われていないシートに対する表計算ソフトの基本的な活用方法のレクチャー
- より高度な関数や機能の活用提案
- 業務フローに合わせた最適なシート構成の検討
といった具体的な改善策を実行していく予定です。
今回の取り組みを通じて、お客様がGoogle Workspace、特にスプレッドシートやExcelの潜在能力を最大限に引き出し、より効率的で生産性の高い業務環境を構築できるよう、引き続きサポートに尽力してまいります。
関数チェッカーにご興味をお持ちの方へ
今回ご紹介した関数チェッカーは、Google Colaboratory(Colab)環境で手軽に実行いただけます。
もし、ご自身の職場でスプレッドシートやExcelの利用状況を可視化し、業務効率化に向けた第一歩を踏み出したいとお考えでしたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
あるいは、関連する情報として、【dx推進の落とし穴?】でも詳細をご紹介しておりますので、そちらも併せてご参照いただければ幸いです。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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